こんにちは、いはやです
今回はスキャモンの発達曲線について書いていきます
あまり聞き覚えがない名前のグラフかもしれませんが
子供の年齢によってどの系統の発達が
起こっているのかをイメージする事が出来るかもしれません
ご自身のお子さんやこれから子育て予定の方の
頭の片隅においていただけると幸いです!
スキャモンの発達曲線とは…??
先に今回のテーマであるグラフを示します
このグラフを見るだけでもなんとなく
意味が理解出来そうな分かりやすいグラフになっています
これは1930年に”スキャモンさん”という人がアイデアで作図したグラフで
人の成長・発育は生殖型、一般型、神経型、リンパ型の4パターンに分類される
とする理論です
どの組織がいつの時期に発育していくかを可視化しており
広く知られているこのグラフですが
科学的な検証が不十分な側面があるとされ
すべてがこのグラフの通りに発育していく訳ではない点は
留意して読んでいただけますと幸いです
以下で各パターンについて簡単に解説します
神経型
小脳、眼球等(神経系や感覚器)の発達をグラフ化したものです
出生直後から急激に発達し4、5歳までに成人の80%程度まで達します
6歳頃にはほぼ90%まで達し
その後10~12歳頃からは横ばいの発育を示しています
リンパ型
リンパ様組織、特に胸腺(の重量)の発達をグラフ化しています
胸腺や扁桃、リンパ節などのリンパ組織は免疫力を向上させます
出生直後から12~13歳までに急激に増大するために
成人の値を100%とすると200%の発達を示しています
この時期は免疫力や体の回復力は最も高い時期です
思春期以降は成人に向かって減少します
生殖型
男児では陰茎、睾丸
女児では卵巣、乳房、子宮の発達をグラフ化しています
男子では14歳頃から急激に発達する事を示していて
女子では男子よりも2年ほど発達が早くなります
一般型
前述の3パターンに分類されない
身長や体重、内臓の発達をグラフ化しています
出生後、乳幼児期まで発達し
一度横ばいの状態となり
12~13歳頃から再び成人へ向けて増加を示しています
つまり成人までに
2度の大きな成長の時期を迎えます
このグラフから分かる事とは…??
プレ・ゴールデンエイジ(3・4~8歳)
この時期は神経型が急激に発達する時期です
リズム感覚やバランス感覚などの基本的な要素の発達です
特殊な技術よりも基本的な動作である
走る、飛ぶ、投げるなど
遊びの中で養う時期になります
多くのプロスポーツ選手などは
この時期に様々なスポーツの体験を通して
自身の体の扱い方を覚えているはずです
ゴールデン・エイジ(9~12歳)
この時期はは神経型は成人とほぼ同程度
一般型は急激な成長から一度横ばいとなり
リンパ型は成人の倍の能力があります
つまり多くの事を吸収出来る時期であるために
様々な動作や刺激を入れる事が大切となります
習得した技術は大人になっても残りやすいと言われており
動作や技術の習得に最も適した時期です
この時期に特定の競技の基本的技術を磨くと良いと思います
ポスト・ゴールデンエイジ(13~16歳)
一般型の発育が進むために全身的な運動に適しています
フィジカル面とともに呼吸や循環器の能力が向上するために
長距離など持久力向上に適した時期です
ちょうど中学生から高校生くらいの年齢ですので
部活などで筋力トレーニングなどを実施するかもしれません
スキャモンの発達曲線的に考えると
あまり負荷の大きな(器具などを用いた)トレーニングは
適していない時期と思われます
あまり早期に体を大きく(筋肉量を増やす)しようとすると
体が負荷に耐えられず故障に繋がるかもしれません
ポスト・ゴールデンエイジ後
生殖型の発育が進み骨や筋肉の発達が起こります
そのために
筋力トレーニングなどの負荷を上げていける時期となり
骨の強度も上がってくるため
高強度のトレーニングに耐えられるようになります
したがってこの時期から
体を大きくする事が出来そうです
少し違う話ですが
高校時代は冬場になると筋トレに目覚める部員が何人かいて
自主練でひたすらウェイトトレーニングを
楽しそうにやっていました。笑
まとめ
今回はスキャモンの発達曲線について書かせていただきました
子供の発達・発育に合わせて
具体的な方法論ではありませんが
何が重要なのかイメージがつきやすくなったかもしれません
情報が溢れている現代ですから
色んな情報をみてあれこれ試してみたくなります
それが今の子供の段階に照らして
適正なのかを一度考えてみると
思わぬ故障や成果が上がらないといったジレンマを
避ける方法になる可能性もあるかと思います
今回の記事を通して
お子さんの成長の道筋が少しでもみえてくると
良いかなと思っている今日この頃です
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